熱中症とは高温多湿な環境に、身体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称です。
- ①めまいや顔のほてり
- ②筋肉痛や筋肉のけいれん
- ③身体のだるさや吐き気
- ④体温が高い、皮膚の異常
- ⑤呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
- ⑥汗のかきかたがおかしい
- ⑦水分補給ができない
これらの症状がある場合には熱中症にかかっている危険性があります。熱中症はいつでもどこでもだれでも条件次第でかかる危険性がありますが、正しい予防方法を知り、普段から気を付ける事で予防できます。
水分補給の方法について
今回は水分補給の方法について紹介したいと思います。一般的に人の1日の水分出納は約2.5ℓです。夏場は汗をかく分、意識をして水分の摂取を心掛ける必要があります。水分補給方法として一度に大量の水分を摂取すると、かえって体内の電解質バランスをくずして体調不良を引き起こしてしまいます。
身体には約90%の食塩水と同じ浸透圧の血液が循環しています。また汗をなめると塩辛い味がすることからわかるように、汗にはナトリウムが含まれています。大量に汗をかいてナトリウムが失われたとき、水だけを飲むと血液のナトリウム濃度が薄まり、これ以上ナトリウム濃度を下げないために水を飲む気持ちがなくなります。同時に余分な水分を尿として排出します。この状態になると汗をかく前の体液の量を回復できなくなり、運動能力が低下し、体温が上昇して、熱中症の原因となります。
熱中症予防の水分補給として、日本スポーツ協会では、0.1~0.2%の食塩と糖質を含んだ飲料を推奨しています。飲む量は「30分ごとに100㎖」を目安に、かいた汗の量などに合わせて調整しましょう。汗で失われる塩分(ナトリウム)もきちんと補給できるスポーツドリンクや経口補水液で水分補給をしましょう。糖質を含んだ飲料が推奨される理由としては、腸管での水分吸収を促進することがあげられます。主要な糖であるブドウ糖は腸管内でナトリウムが同時にあると速やかに吸収されます。それに引っ張られ水分も吸収されます。できればブドウ糖を含む飲料を水分補給として活用することが熱中症予防のためには有効となります。
「熱中症かも?」と思ったら…
日陰や屋内など、涼しい場所に移動しましょう。仰向けもしくは横向きに寝て、ボタンやベルトなど衣服による圧迫を緩めましょう。脳の血流をよくするため足を高くしましょう。うちわや扇風機を使って体温を下げましょう。身体を冷やす部位は首筋、脇の下、太ももの付け根、膝の下です。氷をポリ袋に入れたものや保冷剤をタオルにくるみ利用しましょう。
引用先:
熱中症ゼロへ - 熱中症について学ぼう
大塚製薬 - 効率的な水分補給
大塚製薬 - 熱中症対策に適した飲料とは
日本理学療法士協会 - いま知っておきたい 運動時の熱中症予防